以前、Windows環境でJBOSSのサービス化などを行なっていたのですが、その後、JBOSSのバージョンを更新することになり、オープンソース版である「WildFly」に移行する運びとなりました。
今回はwildfly-16.0.0.Finalのバージョンをインストールすることになったのですが、そこでもやはりサービス化することになりましたので、インストールからサービス化までのメモを記しておきます。
□インストール
まず任意のフォルダに解凍します。
ついで、おなじみのシステム環境変数の設定を行い、WildFlyのホームディレクトリ(以下JBOSS_HOME)にPATHを通します。
・JBOSS_HOMEを追加して解凍したディレクトリを指定
・PATHの末尾に%JBOSS_HOME%\binを追記
ひとまずはインストール完了。
解凍したWildFlyの中を見てみると、結構いろいろなところが変わっているようですがJBOSSの名残もあります。
ちなみに今回standaloneの設定を行うのですが、batファイルの中を見てみると変数名がJBOSSだったりします。
なので、上記で追加した環境変数名もそれに倣っています。
□設定ファイル
standaloneの設定ファイルですが、standalone-full.xmlをベースにしたいと思います。
「%JBOSS_HOME%\standalone\configuration」の「standalone-full.xml」を「standalone.xml」にリネームしてこれを使用していきます。
□管理用ユーザの作成
一つJBOSSと大きく違うと感じたのは、まずは管理用ユーザを作成しなければ何も始まらないという点。
というわけで管理用ユーザを作成します。
「%JBOSS_HOME%\bin\add-user.bat」を実行します。
aを入力して管理用ユーザを選択。ユーザ名、パスワード等は任意で。
ちなみに脆弱性チェックポリシーがあるらしく、予想されやすいユーザー名やパスワードを入力していたり、パスワードがアルファベットと数字と記号の混在で8文字以上の組み合わせでなかったりすると「本当にそれでいいか?」と訊いてくるので、対処しましょう。(yesでごり押しもできるようですが)
グループ設定、他からコンソールを見られるようにするかという問いにはnoとしています。
□コンソール
「%JBOSS_HOME%\bin\standalone.bat」を実行してWildFlyを起動します。
http://localhost:8080/
へブラウザからアクセス。コンソールが確認できます。
ひとまずWildFlyを使用する準備が整ったことが確認できました。
データソースの設定やアプリケーションのデプロイは目的に合わせて行なっていきましょう。
なお私の開発しているアプリケーションではEJBの呼び出しにユーザが必要となったため、管理用ユーザの作成と同じ要領でアプリケーションユーザの作成を行ない、それを使用することにしました。(add-user.batの最初の選択肢でbを選択)
□サービス化
次に(いよいよ!)サービス化を行ないます。
「%JBOSS_HOME%\bin\service\service.bat」ファイルをエディタで開き、以下の部分を修正しました。
JBOSSUSER=管理用ユーザ
JBOSSPASS=管理用ユーザのパスワード
次にコマンドプロンプトを「管理者権限として実行」で開き、
「%JBOSS_HOME%\bin\service\service.bat install」を実行します。
これにてサービスに登録されました。
もしかしたら必要最低限の手順ではないかもしれないですが、参考になればと思います。